9.16.2008

『西中チャレンジウィーク』シリーズ② 「お客様に喜んでいただくために・・・ノエル洋菓子店」

 育良町にできてもうすぐ3年目を迎える【ノエル洋菓子店】

 ケーキやクッキーの甘いいい香りの中、飯田西中学校2年のNさんは、できあがった丸いクッキーを袋に詰め、M君がその袋の口を機械でとじていきます。作業をしているのは、ご主人の忠さんと奥さまの律子さんを合わせて4人の皆さん。
 口数少なく黙々と作業をする生徒二人に声をかけると、
 「いろいろやる事があって大変です。段々慣れてきてうまくいくようになりました。普段できない事ができて良かった!!」とNさん。家庭的なお店なのでいろいろな作業を経験させてもらえたようです。
 家ではクリスマスや誕生日のケーキを自分で作るというM君。
 「食品の体験をしたかったのでここを選びました!」と目的がはっきりしています。
 「立ちっぱなしで結構大変です。家に帰ると寝ちゃいます。」自分の家で作るのと違って、商品としてお客様に喜んでもらうには、大変な作業があることをしっかり体験したようです。

 忙しい作業の合間にご主人の口からは、転職を経て今に至る自分の仕事に対する思い、子どもたちに伝えたいことなど、とても大切なお話が次々とあふれてきます。

 「人には得手不得手があるから、性格にあった仕事、環境を選ぶことが大切だと思う。自分の性にあったもの、好きなことが見つかれば努力ができる。『努力しなければならないこと』『無理もしなければならないこと』を実習の合間に生徒に話しているんですよ。努力して、それでも無理だったらその人にあった仕事を探せばいいと思う。」

 「自分は、“成り行き”で転職し、創業したんです。“成り行き”でいける人は、実はその場を考えている人。その場に居てその場を否定する人がいるけれど、それはよくない。自分でいいと思ったことをしないといけない。周りに迷惑をかけない範囲でね。」

 「自分の給料・お金がどこから出ているか・・・。お客さんに喜んでもらえて、商品を買ってもらい、経費を引いたものが給料になる。そこを考えられる人でないと仕事とはいえないと思うんです。」

 取材させていただいている途中、ふと静かになった気配に振り向くと、クッキーを試食している二人。こねるお手伝いをしたようです。
 「上手にできているよ!おいしい!!」と、すかさずご主人から認めの言葉。

 次はプラスチックの容器に違う種類のクッキーを詰めます。奥さんがていねいにやってみせ「こうやるとうまく入るよ。」とコツを教えてもらい、チャレンジです。
 手本を見せてもらい、自分でやってみる。それを認めてもらい、工夫しながら又やってみる。こうしたことの繰り返しから「自信」が生まれてくるんですね。

 「お客様に喜んでいただく」ための苦労をしっかり体験できた2人でした。

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