1.31.2008
キャリア教育推進事業所の登録をお願いします!
① 教育委員会が年度当初に職場体験学習の受入れをしていただける職場を募集し登録していただきます。
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② 登録事業所の皆様に各学校の実施日を事前にお知らせし、実施日が近づくとその日に最大何人まで受入れが可能かを照会し、教育委員会にご回答をいただきます。
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③ 学校は、その結果をもとに子どもたちの希望を取りながら職場を決め、各職場の希望人数を教育委員会に報告します。
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④ 教育委員会は、その希望人数を各職場に最終的な人数として依頼します。
これで体験学習をさせていただく職場の確定です。あとは、担当教員や生徒が直接各職場と連絡調整をするという形のシステムです。
今年度は初めての試みということもあり、市内中学生の人数に見合う十分な職場の数が確保できませんでした。そのために、一部ではこのシステムに乗らない従来のスタイル(学校から直接事業所に依頼する)で職場を開拓せざるを得なかった学校もあるなど事業所の皆様にご迷惑おかけした部分がありましたが、来年度はこうした課題を改善していきたいところです。
そこで、平成20年度より工場見学や職場体験学習の受入れ事業所を「キャリア教育推進事業所」として登録制を敷くことになりました。登録していただくことにより前述のシステムに加わっていただきますので、市内10中学校の職場体験学習等の予定を事前に把握でき、受入計画が立てやすくなると思います。
この登録制は、自動更新制で毎年更新手続きをしていただく必要がありません。もちろん、諸事情により登録解除していただくことも可能です。
是非とも多くの事業所の皆様にご登録いただきますよう、ご理解とご協力をお願いいたします。
(登録は右上のメニューからできます。)
1.24.2008
コーディネーショントレーニングで体力低下に歯止めをかけよう!!
平成19年4月~10月にかけて、長野県飯田教育事務所による管内(飯田下伊那地域)の小中学校生約3,000人を対象にした、体力・運動能力について実態を把握しました。
※「スポーツ振興基本計画」の改定により、「子どもの体力低下に歯止めをかけ、上昇傾向に転ずることを目指す」ことが政策目標に加えられたことにより調査内容及び対象者は以下の通り。
<テスト項目> ①握力 ②上体起こし ③長座体前屈 ④反復横跳び
⑤20mシャトルラン ⑥50m走 ⑦立ち幅跳び ⑧ボール投げ ⑨身長
⑩体重
<調査対象> 小学校2年生男女 4年生男女 6年生男女
中学校2年生男女
結果は!!
☆ 小学2年生の男子で5項目、女子で8項目が全国と県の平均を上回るが、中学2年生の男女とも全国平均を上回る項目がありませんでした。体格は良くなっているものの、生徒の体力の低下をはじめ、身体を操作する能力の低下といった問題が現れているようです。単年度調査でなく、飯田市教育委員会でも協力し、今後も継続して調査・分析して行きたいと思います。
詳細はこちら http://www.pref.nagano.jp/xkyouiku/iidakyou/tairyokutest.html
そこで!!
★ 飯田教育事務所の体力・運動能力結果に基づく、発達段階に応じた運動プログラムの例(http://www.pref.nagano.jp/xkyouiku/iidakyou/sankou.pdf)にもあるのぞましい運動を、コーディネーショントレーニングを体験することにより低下傾向にある体力に歯止めをかけることが出来るんです。
★ 飯田市教育委員会・(財)飯田市体育協会では、「コーディネーショントレーニングを学ぶ会」を実施し、子どもの体力や運動能力の向上、各種競技スポーツの発展、さらには高齢者・障害者などあらゆる人々の健康増進を図って行きます。
※「コーディネーショントレーニングを学ぶ会」詳しくは次のページをご覧下さい。 http://www.city.iida.nagano.jp/sports/coordination_training/manabukai3.html
1.10.2008
風越山を守れ!【Ⅱ】
風越山の林の現状をこの目で見て、自分たちも何かをしたい、と痛切に感じた生徒たちは、「風越山を守るために自分たちにできること」を実践することに決めました。
まずは、間伐作業の見学を行いました。間伐とは林の木を伐採し、木と木の間隔を広げることです。森林組合の方々は、切り込みを入れたりワイヤーを張って、安全な方向に木を切り倒します。
-「間伐をするには高い技術が必要で、工夫していてすごかった。木を1本切るだけで明るくなり陽が当たるようになった。」(生徒感想)
続いて、森林組合の遠藤寛子さんの指導で実施したのが、林分調査です。100平方メートルあたりに生えている木の本数、木の直径、目測による木の高さの測定から木の密度を計算するのです。合計18カ所で行った調査の結果、著しく過密な状態が1カ所、過密な場所が6カ所あり、残りの11カ所は適正な状態であることがわかりました。
-「特に山頂付近の場所がひどいと思った。完璧に間伐し調整するのは大変なことだ。」「適正な状態の林が、多くはないけれど存在している事実があるので少し安心した。」
風越山周辺の獣害調査も行われました。猿はりんごや梨の果樹を食べてしまい、イノシシは土を掘り返してしまうことを地元の方から聞きました。
-「動物が農作物を持っていってしまい、農業をやっている人がこのままやっていけるかわからないような状況だということに少しショックだった。」
また、薄暗い林を抜けて野生動物が麓におりてくるのは、人間による森林の手入れ不足も原因であるという現実も知りました。
-「間伐作業は、森林にとって必要なことなのに、なぜ充分行われないのだろう。」
生徒たちの考察は続きます。
一つ目の理由は、海外の安い材木に押され、国産材は儲けにならないということ、そしてもう一つの理由は、林業の仕事の過酷さゆえ後継者が不足していること。
-「では、自分たちに今できる「ボランティア」とは-?」
最後に取り組んだのが、林業作業でした。
地元の保全団体の方々と共に、間伐、枝打ち、作業道の整備を行いました。どれも重い道具を使ったり、危険な斜面での仕事であったり。地元で日頃作業をしている方々の苦労を身をもって体験すると共に、地域の人々に守られている山であることを皆実感したのでした。
プロジェクトのまとめとして3年生の皆さんは、将来の風越山の理想の姿を考えました。
飯田の街にいつまでも豊かな水を供給してくれる山。
獣害が解決し、人間と動物が共存できる山。
安心して農業ができ、安心して登山できる山。
皆さんはどう思われますか?風越山を守り続け、身近な自然と共存していくために、一人一人にできることは何でしょうか。西中3年生の取り組みは強く私たちに問いかけています。
1.08.2008
風越山を守れ!【Ⅰ】
風越山の麓にある飯田西中学校3年生86人。彼らは19年度の総合的な学習の授業で、身近なこの山と向き合い、考え、そして行動しました。「風越山を守れ」と名付けられたその一大プロジェクトの様子を、2回に分けてご紹介します。
始まりは、まずテーマの設定から。3学年では地域に貢献したいという願いから「ボランティア」に取り組もうと考えました。具体的なアイデアとして「環境」に関わることを実践したい、という声が多くあがったそうです。
環境と言えば一番身近な自然環境は、目の前にある風越山。そういえばここ数年、風越山と言えば、土砂崩れや、熊の出没など、あまり良くないニュースを耳にします。今風越山には一体何が起こっているのか知りたい-そんな思いから、まず、地元公民館の紹介で、お二人の専門家にお話を聞くことになりました。
一人は、「風越山を愛する会」の寺岡義治さん。寺岡さんは、古くから風越山と人々のくらしには、密接な関係があったこと、林業の興隆による大規模な木材の伐採から山の保水力が弱くなり、あちこちで、山の崩れが進んでいること、また、風越山に降った雨が飯田市に飲料水を供給してくれていること等を教えてくださいました。
もう一人の先生は、地方事務所林務課の高橋太郎さん。高橋さんからは、自然豊かに見える風越山の林の65%が実は人の手によって植林された人工林であること、また、山の手入れ不足は、土砂崩れだけではなく、野生動物による食害や地球温暖化にまで影響を与えることを教えてもらいました。
これらの話を受けて、7月には実際に風越山に登り、林の様子を観察しました。この登山で生徒たちは、天然林と人工林の違いをはっきりと認識することができました。天然林は実に多様性に富んでいます。太い木、細い木、灌木。明るい地面には下草も生い茂っています。それに比べ人工林の地面には下草がほとんどありません。ヒノキのひょろひょろとした細い木が密集し、何より林の中が薄暗いのです。風越山の林はやはり十分に手入れがされていないのでは・・多くの生徒が不安を抱いて下山しました。
さて、9月3日~7日の1週間は、西中が全校挙げて取り組む「チャレンジウィーク」です。1年生は農業体験に、2年生は5日間連続の職場体験に出かけます。風越山の登山を経て、3年生はこの1週間に一体何をすることに決めたのか、その様子は、次回、ご報告します。お楽しみに。(次回へ続く)