7.15.2008

『みんなで子育てパワーアップ講座』第1回目を開催しました。

 平成20年7月1日。
 「みんなでパワーアップしましょう!!」という伊澤教育長のあいさつで、第1回目の『平成20年度 飯田市みんなで子育てパワーアップ講座』が開催されました。

 自ら積極的に講座に申し込み、まっすぐ子育てに向かおうとする42名の受講生さん。せっかくの出会いですから、少しでも知り合い、打ち溶け合えたらと願い、ゲーム・グループトークを行いました。

 『自分の名前について』をテーマにしたトークでは、
 「本当は違う名前になるはずが、土壇場で変更になった方」
 「結婚後の名前が大好きな方」
 「偶然同じ姓名判断の方にみていただいたというペア」などなど、
 時には笑い、時には拍手!相手に話しかける一人一人の表情は、イキイキとしていました。

 続いて『この講座に求めること』のテーマでグループトーク。
 まず紙に自分の思いを書き、発表し合います。
 「子育てに自信がもてない。何かみつけられたら…。」
 「子育ての仲間が欲しい、学びたい、先輩の話が聞きたい!」
 「父親として、いろいろな人の話を聞いて、子育ての巾を広げたい」などなど・・・
 自分の中の課題が少しずつはっきりしてきたところで、いよいよ広岡守穂先生の登場です!!

 東大法学部卒、現在中央大学法学部教授の広岡先生。どんな方かと思いきや、ごく普通の気さくそうな50代後半の男性。5人の子どものお父さんであり、既にお孫さんもいるおじいちゃんです。
 ご自身の経験を、ひとつひとつていねいに言葉を選びながら、会場に温かな空気を振りまくようにお話が進んでいきます。
 「子育て中に夫婦の溝ができるんです。子育て中の妻の『自分育て』を支えてあげるのは夫しかありません。」の言葉に、何人もの人が大きくうなずきます。
 実際にダウン症のお孫さんをお持ちだという先生。「障がいがあるとかないとか関係ないでしょ。私たちにとっては大切なかけがえのない孫。かわいがって育てていこうね!」奥様がおっしゃったというこの言葉に、ハンカチで目をぬぐう受講生さんも。疲れ悩みながら、夢中で過ごしてきた自分の子育ての日々が脳裏に浮かんだのでしょうか。
 そして、次々とお話される印象的な言葉が私たちの心に刻まれていきました。

・「僕はこの世に生まれてきて良かった!」と思えるのは、かけがえのないダイヤモンドのような思い出があるから。そしてそれは、見ず知らずの大勢の人の中での体験。地域の子どもにダイヤモンドのような経験を与えたいですね。
・人間には、自分をちゃんとみつめてくれる人、そのままの自分を認めてくれる人、あなたがいてくれなくては困ると自分を求めてくれる人が必要です。互いにそういう関係を作っていく、そんな社会にしたいですね。

 広岡先生の飾らないやさしい言葉が、「よくがんばってるネ!」と受講生さんの背中をさすってもらえたのでしょう。受講者の皆さんの表情が徐々に和らいでいくのが印象的でした。

 講演終了後には、
 「先生のお話は、世のお父さんたちに是非聞かせたいと思いました。父親をもっと子育てに参加させるにはどうしたらいいでしょうか。」
 「見ず知らずの子どもに声をかけにくい世の中で、地域の子どもたちにどう関わっていけばいいのでしょうか。」
 など、いくつもの質問が受講生さんから出されました。
 また、帰りの駐車場では、この日知り合った仲間同士で、広岡先生のお話の感想や、次回の参加の確認などが繰り広げられていました。

 まだまだ続く自分流の子育てを模索する日々。この講座が、子育てのヒントになり、子育て支え合い仲間が増え、それによって受講生さん一人一人が輝ける。そんな講座になれば…と願うばかりです。

 9月1日に行われる第2回講座で、また会えることを楽しみにしています。

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