8.13.2008

いいだ人形劇フェスタ2008 『上久堅小3年生の上演』

 人形劇フェスタも終盤にさしかかった8月8日(金)、上久堅保育園で上久堅小学校3年生11名が、心を合わせて「金のがちょう」を演じると聞きお邪魔しました。
 舞台には、子どもたちが総合学習の中で製作した森やお城の背景が設置され、担任の松岡先生のキーボードに合わせ、歌の練習の真っ最中。11名とは思えない程張りのあるよく通る声が響く中、おじいさん、おばあさん、お兄さん、おねえさん、赤ちゃんを連れたお母さんと、観客も増えていきます。
 「保育園の人たちも楽しみに期待しているでな!」「家の人がおるかなーなんて捜しちゃだめだに!」と先生から激励(?)のことばをいただき、保育園のお友達が最前列に座り、いよいよ“はじまりはじまり~!!”

 一人一人が、会場によく響く声で堂々と人形を手に演じます。人形も全て子どもたちの手作り。衣装は参観日を利用してお母さんに作ってもらいました。ビーズ・レース・スパンコールといろいろな材料を使い工夫されています。
 村娘をやったNさんのお母さん「子どもが自分で書いたデザインの図を元にドレスを作りました。色は決まっていたので、少しでも可愛くできるようアクセサリーなんかで工夫しました。」
 Tさんの所は家族全員で観に来てくれました。「毎日大きな声を出して本読みはよくやってましたよ。」とおばあさん。そばで小学生のお兄ちゃんが聞いています。「やさしい兄ちゃで妹たちの言うことを聞いてやるんだに。」家族の温かい空気が伝わります。
 主役のハンスをやったH君のおばあさんは、「劇のセリフや内容は、ないしょ!ないしょ!って言ってなー。今日のお楽しみな。」と目を細めます。お母さんにとっては初めての衣装づくり。先生の助言をいただきながら、最後は大満足の仕上がりになったようです。

 子どもたちは、一人一人が役になりきりしっかり目線は観客に!お腹の底から出るセリフは練習の積み重ねにより自信に満ちています。
 劇中「みっともないに!!」と方言の混じるセリフには笑いがおこり、「みんなくっついちゃったよ!!」の山場では、保育園の子どもたちがセリフを繰り返します。自分たちのお兄さん、お姉さんが堂々と立派に見え、あこがれ、次は自分たちもと期待を持ったことでしょう。
 最後の歌では、会場から手拍子が起こり「大勢の人の前で演じる空気に、子どもたちもノリノリでした。」と松岡先生。一人一人が自己紹介をし、大拍手のうちに公演を終えました。

 「じょうずだったな~。さあさあ冷たいお茶を飲んで!」3年前は保育園の年長だった子どもたちの成長に畑中園長先生も胸がいっぱいの様子。「園長先生に観てもらえて良かったな。」「みんなの前でやると気持ちいい!」子どもたちもうれしそうです。
 「夏休み中の練習にもお弁当を作ったりと、お母さんたちもえらかったに!先生も大変だったと思うに…。」と、あるおばあさん。みんなに見守られ大勢の人の前で演じる醍醐味を味わった子どもたち。「上手だったに!」と近所の人に声をかけられたり、夕食の席で家族の会話の中心になる事で、より自信をつけ益々『上久堅』が好きになることと思います。

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