
下伊那農業高校アグリサービス科1年生の生徒の皆さんが、9月の事前学習を経て10月4・5日の2日間にわたり「ひさかた御膳づくり」体験の本番を迎えました。
体験教室は、2日間で約20人ずつ午前・午後・午前・午後の4回にわけての実施です。
前日、40kmあまりの強歩大会を「完歩」してきた生徒さんたち。
「こんな筋肉痛ありえない!」
と、足を引きずりながらのチャレンジです。
講師の柿野沢生産組合婦人部の皆さんは、年間2000食以上を手がけるプロの皆さんです。生徒たちの役割も事前に分担できていたため、とても手際よく調理が進められていきます。
さっそく五平餅づくり担当の婦人部の方から指示が飛びます。
「そんなに水を入れちゃダメ。やわらかくなっちゃうでな。」
生徒たちは、初めての経験に戸惑ってばかりです。でも、
「県外の人たちは見本を見せてもなかなかできんに。作ったことはなくても、見たことがあるってやっぱ違うなぁ。」
と、お褒めの言葉をいただく場面もありました。
こんにゃく担当の生徒は、
「切れないし・・・。マジでこんにゃく初めて切ったし・・・。」
切ったはずなのに、つながっているこんにゃくを手にしてつぶやいています。
白和え用の胡桃をすりつぶす作業になると、
「これ、マジ手でやるの? すりこぎってなに? 胡桃ってどんぐり?」
最終的にどんなものになるのか、全く予想もつかない様子。
「うまくできん。うぉ~っ!!」と叫ぶ生徒に、
「こうやってやるんな。やってみ。」とすかさず入る指導。
こつを教えていただいて上手にできるようになると、笑顔に変わります。
「りんごの天ぷらだって~。マジ食べた~い。」
「これなに~?しいたけ~?」
黒まんじゅうの天ぷらがしいたけに見えたようです。
「なんで、そばを茹でたいの~?」
と女子生徒から質問されています。
「だって俺、そばが好きだから・・・」
他愛のない会話に、みんなの笑みがこぼれます。
みそ汁コーナーでも何やらざわついています。
千切りにしたはずのネギの輪がいくつもつながっていました。
「まぁ、いっか!えいっ!」
「そのまんま投入」に婦人部の方も苦笑い。
色とりどりの食材が、鮮やかにテーブルを飾ります。
「いただきます!」
多くの生徒が最初に手をつけたのは、りんごの天ぷらでした。
「甘酸っぱ~!おいしい~!」
かなり好評でした。
みそ汁をおかわりする生徒も続出。
「今の子は、白和えや煮物を食べるのかなぁって思っとったけど、全部食べてくれてうれしいなぁ。ますますやる気がでてくるに。」
生産組合のみなさんのパワーは、こうして子どもたちからもらっているんだなぁと感じます。
と、先生もこの体験の意義をとても大切に考えておられました。
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