4.01.2008

手仕事の達人にいざ、弟子入り! ~こだわりの技、親子で体験しました~ ②

座布団作り体験講座

 昔はどの家庭でも綿を入れた布団を作って使っていました。いまや化繊の布団が主流で、自宅で作るどころか、本格的に布団を作るプロの職人さんも減ってしまいました。しかし、飯田にはまだいるんです、こだわりの職人さん。先代から引き継いだ技を守り続け35年の松沢登喜子さん。本物の自然素材と睡眠に対する強い思いを持って日々布団を作られています。

 そんな講師のもとで、今回5組の参加者は座布団作りを体験させていただきました。
 第1回は裂き織りと同様「お話を聞く会」。松沢さんの働く金山ふとん店に参加者が集い、松沢さんのプロフィールや素材に対する思い、そして睡眠改善インストラクターの金山さんより、人生の3分の1を占める睡眠と、その睡眠をより快適にするための布団のお話を聞きました。綿や羽毛、駱駝の毛など布団の材料となるものを実際に触らせていただき、皆感激。後半は松沢さんに実際座布団をつくる様子を見せていただきました。あれよあれよという間に魔法のように綿が重ねられ、折りたたまれ、10分足らずで袋にスッポリ収まってしまいました。え?もしかして簡単?いえいえ素人はそういうわけにはいきません。

 第2回は東野公民館にて。親子で綿との格闘が始まりました。四苦八苦しながら、綿を切り、重ね、また切り、また重ね、を繰り返すこと数回。やっと手元の綿の山が重ね終わると、今度は四隅の角を作り、形を整えます。これがなかなか難しい。なかなか思うような形になってくれません。袋生地に何とか入れ終わった頃には2時間以上経っていたでしょうか。最後に袋を閉じて縫い付け、座布団の真ん中におへそを作ってやっと出来上がりです。格闘を終え、参加者の誰もが初めて触れる天然綿のふわふわの座布団の感触と、自分で作り上げた達成感に浸り、あらためて職人・松沢さんの技術に感服したのでした。
感想の一部です。

● 布団のことだけでなく、綿のことや睡眠のことなどたくさんの知識を教えてくれたので、とてもよかったです。松沢さんが10分足らずで座布団を作っていたことに驚きました。(小6女の子)
● 座布団に使う綿はさわったことがなかったけど、とても気持ちよかったです。綿をカバーに入れる時とカバーをぬう時が難しかったです。座布団は勉強机のいすに使っています。(小6女の子)
● My座布団になりました!!毎日使ってます。(中1女の子)
● おもしろかった。わたがふかふかしていてよかったです。(小4男の子)
● 完成させるのに必死でした。(お母さん)
● 本物の座布団は材料から違うし、1枚仕上げるにも何時間もかかるんですね。でも30年も使えると聞き、またびっくりしました。そのようなお仕事をされている方々に感謝の気持ちを忘れないよう、使う私たちも生活していきたいです。(お母さん)
● 「ふとん」の奥深さを感じました。子どもが楽しそうにやっていました。(お母さん)
● これからも「本物」を伝えていってください。(お母さん)
● 毎日なにげなく使っている布団をもう一度見直す機会になりました。何か生きるパワーをもらった気がしました。この出会いがまたどこかでつながって、人と人との輪が広がっていくように思いました。(お母さん)

 次回は、「提灯作り体験講座」を紹介します。

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