3.31.2008

手仕事の達人にいざ、弟子入り! ~こだわりの技、親子で体験しました~ ①

 私たちの住む街飯田にはスゴイ人たちがいます。

-こだわってモノを作り、こだわってモノを使い、こだわって生きる-

 そのこだわりは、まさに街の貴重な宝物です。
 そんなこだわりの達人たちに2月から3月にかけて計20名が弟子入り。
 貴重な技の一端を体験させていただきました。
 今回から3回に分けて講座の様子をご紹介します。

裂き織り体験講座

 裂き織りは、身近な古布を細く裂いて緯糸にして織り込む織物。江戸時代、貧しかった庶民が古着を最後の最後まで使い、とうとうぼろぼろになった生地を裂いて織り、また使ったのが始まりと言われている、いわば究極のリサイクル技術です。
 この裂き織り体験の講師は田中百合子さん。この技とともに生きて30年の大ベテランです。古布を裂いて織り、ショールやラグマット、タペストリー、それにバッグやスーツまで生活を彩る様々な作品を作っておられます。物を大切にする心と美しい作品を求めるセンスを教えてくださいます。
 1月27日、講座の第1回目は「お話を聞く会」。田中さん宅に全参加者が集まりました。自己紹介の後、田中さんが今までに作ってこられた作品の数々を見せていただいたり、田中さんご愛用の機を前に、織り方の手順を教えていただいたりしました。
 2回目はいよいよ各組に分かれて実際に裂き織りにチャレンジです。参加した4組の親子は、それぞれ好きな色の古布を手に、生まれて初めて機と向き合いました。赤や藍、水色など色とりどりの古布を約1cmの太さに細長く裂き、機に通し、踏み板を踏みながらパタパタと3~4時間根気強く織り込んでいくと、元がボロ布とは到底思えない、素敵なランチョンマットやバッグが出来上がりました。

 感想の一部をご紹介します。

● 昔の道具の仕組みやはたおりのやり方などがわかってよかった。またいつかはたおりの体験がしたいです。(小4女の子)
● てづくりのものを体験出来てよかった(小5男の子)
● とってもおもしろかった(小4女の子)
● 古着などを利用して織物をし、違うものを作るって凄いですね。自分で工夫すれば色や形も同じではなくて・・(お母さん)
● 私の中では、機織り=つるのおんがえしでしたが、反物一つ織るのにどれだけ大変で、着物一つ作るために昔の人は長い時間かかっていたことと感心します。手仕事が苦手などと言っていられなかったことでしょう。(お母さん)
● この10年ほどの間、子育てと仕事に追われて、ゆっくりと「何かを作る」という時間がありませんでした。今回の講座では子どもだけでなく、親も一つの作品を作ることができて、とても楽しく素敵な時間を過ごすことができました。(お母さん)

 次回は、「座布団作り体験講座」を紹介します。

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