6.04.2008

心あわせて伊豆木人形の復活を(三穂公民館より)

『嬉しい復活(70歳代、男性来賓)』
 成人式という祝いの席で、新成人に対しては後輩たちの「寿式三番叟」上演は場にあったものだと思いました。また、人形クラブの子どもたちにとっても発表の場となり、やりがいがあったように思います。一生懸命表現している姿に大変好感を持てました。更に技を磨き、多くの場で発表していただきたいと思います。

『ありがとう!がんばれ!(女性、新成人)』
 私も中学の時に今田人形をやっていました。久しぶりに観て懐かしいと思いました。私も経験しているので、人形の操り方や人に観てもらうときの緊張感など思い出しました。3人で操るので3人がひとつにならないとうまくいかないのですが、小学生が入っているというのに3人が一体となってとても良かったと感激しました。


 この感想・激励は、今年の成人式のオープニングにおいて成人となる先輩たちへのお祝いとして「寿式三番叟」を上演したクラブの子どもたちに寄せられたものの一部です。このような先輩や地域の方々の激励や感動されたことをお聞きする中で、更なる練習への意欲を燃やし、発表への自信をつけてきました。

 昨年の9月、「伊豆木人形になんとか息吹を」という地域の想いから、小・中学生を中心とした『伊豆木人形クラブ』が小学生7人、中学生1人の計8人で誕生しました。毎週水曜日の放課後4時過ぎになると、公民館の大広場ステージの緞帳が澄みきった拍子木の音と共に静かに左右に開きます。3人が一組になって心を合わせ、2体の人形を支えつつ登場します。三味線の音、浄瑠璃語りにあわせての所作が三位一体の姿となり参観する私たちの心を打ちます。

 2月に行われた三穂地区文化祭においても、人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門 巡礼歌の段」を演目に地域の皆さんが見つめる中堂々と上演することができました。約1ヶ月間の短期間での猛練習、猛稽古によって培われた技術面はいうまでもなく、心を合わせるという人間形成にも繋がる大切なことを学びあうこととなり、多くの成果を収めたのではと思います。

 「手を入れずに捨てておけば、誰に知られることなく消滅していくだろう先人のつくりあげてきた文化」の継承活動を通して郷土の良さを再発見し、豊かな地域づくりに繋がる活動となることを願っています。

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